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「近江八景」(明治45年)によって近代日本画の風景表現に新境地を開いた紫紅が,大正3年のインド旅行の成果を再興院展に発表したもの。紺色の波頭,橙黄色の大地と濃緑の林が明るい自然を描き出し,人々の衣装の赤,白,黄が生活の活気をリズミカルに表す。さらに全体に施された細かい金箔が天地に満ち溢れる光と熱気を感じさせ,作者の感動が伝わる。紫紅の最高傑作であるとともに近代絵画史に輝く傑作の一つである。